明けましておめでとうございます。
FIREBIRD修理センターの笹山です。
本年もどうぞよろしくお願いします。
さて、年末年始の店休日を挟みまして年始から多くの修理ご依頼が届きました。
例年ですと、スキー場や海外の海遊びなどでの水没したiPhoneが多く届くのですが、
今年はインドアな内容の故障原因がやはり多かったです。
その中で、本日は普段の「充電習慣」で起こった起動不良のケースをご紹介します。
こちらが、届いた端末から基板を外してサーモカメラに設置して撮影した1枚になります。
全体的にパープル(紫)がかった色味の中で、2箇所ほど黄色~やや白に近い部分が写っているのが
おわかりいただけますでしょうか?
電源(電池)を繋いだだけで、局所的に発熱し、そこだけ周りよりも高い温度を示している事が
この写真だけからでもわかります。
温度は、発熱しているパーツによっても差がありますが、
概ね80℃~100℃近くあり、常温からほんの数秒で熱くなります。
iPhoneをお使いの読者の皆さんの中にも、過去に本体が起動しなくなった時、
本体がやや暖かく感じたり、時として手で熱く感じるほど発熱していた経験がおありの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のショートしたチップコンデンサーを修復した後の写真が次となります。
今度は、全体的に赤みを帯びた写真になりますが、黄色くなっている部品はあっても、
白く発光する箇所は見当たらなくなりました。
この黄色くなっているところで、28℃前後ですので、
サーモカメラにセッティングした際に、スタッフが握った部分が
若干の温度変化として写っている程度です。
先ほどと同じく、電源に繋いでもショート箇所が無いため、漏電が止まった状態となりました。
そこで、電源を入れてみますと、
リンゴマークが点きました。
このまましばらく待ち、待ち受け画面になりましたので、
画面に触れてみましたが、うんともすんとも言いません。
ショートによる、タッチ制御のICチップ不具合も考えられますが、
まずは部品の不具合を疑います。
あいにく、iPhone8Plusパネルの在庫が白しかなかったため、性能は同じということで仮付けして様子を見てみます。
もう一度、電源を入れ直してみます。
起動時には、電流値をにらみながら、異変が無いかもみます。
今度は無事に画面の操作ができました。
パスコードがかかっていませんでしたので、
ホームボタンにそっと触れてみると、中に入る事ができました。
今回は、幸い外部パーツの不具合でしたので、交換にて改善しますが、
パーツを交換しても画面の操作ができない場合は、該当の半導体ICの交換となります。
こうした、不具合についてはよくお客様からも原因や今後の注意すべき点を訊ねられますが、
長く修理に携わる私たちでも、対処方法がわからないのが正直なところです。
ただ、それら不具合が起こった際は、高い確率で直せることはわかっております。
万一のiPhoneトラブルも遭われましたら、FIREBIRD修理センターまでご相談ください。