iPhone8(A1906)水没後、発熱を伴って起動不良となった端末の復旧

こんにちは。FIREBIRD修理センターの笹山です。

本日ご紹介する修理は、前夜に水没して翌朝確認すると端末が発熱していて起動しなくなっていたiPhone8の水没修理となります。

水没の場合、一般的には電源を入れないようネットニュースをはじめ、当ブログでもお願いしておりますが、
基板修理の現場では、場合によってはあえて電気を流してみる事もします。

では、電気を流していい場合と、流してはいけない違いはどこにあるのか?

それは、「漏電」があるか無いかが「基板修理では判断できている」からです。

漏電があるとなぜ通電してはいけないか、といいますと
本来の正しい回路設計図に、架空の設計図を引いたような状態になっているため、
故障の範囲がさらに広がってしまう恐れがあるからです。

もう少し簡単に言い換えれば、結果の出ているあみだくじに1本線を書き加えた場合を
考えてみてください。結果が変わってしまいますよね?

運が悪ければデータが記憶されているメモリであったり、メモリをコントロールしている
CPUをクラッシュさせてしまう可能性があるため、水没した本体は決して通電をさせないよう
お願いをしております。

さて、今回の修理に話を戻しますと、お預かり時の漏電箇所を探す際は
故障範囲を広げてしまう事を防ぐため、必要最低限の時間で作業をする必要があります。
よって人の勘ではなく、機械を導入し、僅かな時間で正確にショート箇所を探し出します。

冒頭写真の赤くなっていた付近の実際の写真はこちらになります。
ショートの跡がはっきりと出ています。

ここまであからさまに出ている場合は先にクリーニングを行いますが、
今回は撮影のために短時間だけサーモに繋げて記録を撮っています。

こちらが、同じ箇所をクリーニングした後の画像になります。

この状態で再度調査を進めますと、漏電が直っていない事がわかりました。

基板オモテ側の写真と

基板ウラ側の写真になります。

水没の場合ではよく起こりえる事ですが、
ショート箇所が多岐にわたる場合は、1箇所の修復を終えても、
その先でまだ電気的な詰まりが起こっている場合があります。

発熱のあった箇所のウラ側の基板写真となります。

このような状態ですので、当然こちらもクリーニングを実施します。
そのようにして、一つ一つのショートを解消していき、まずは漏電が無くなる、
もしくは起動に影響のない極微量な漏電の状態まで持っていくことが、
水没修理における基板修理のファーストステップとなります。

この段階で起動する、運のいい端末もあれば、
さらに高度な基板移植を伴う修理となるケースもあります。

FIREBIRD修理センターでは、多くのご依頼を調査する際には
原因箇所の特定および難易度別に振り分けを行い、調査にかかる
全体の効率を日々上げるよう心掛けております。

大切なデータを何とか取り出したい、というご用命の際はFIREBIRD修理センターまでお問い合わせください。

水没復旧

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