iPhone8(A1813)水没で起動出来ない端末のデータ復旧

こんにちは、基板復旧サービス担当の佐藤です。

今回ご紹介するのは水没により起動できなくなってしまったiPhone8です。

裏面ガラスは亀裂が入っておりましたので、このまま水に落としてしまったのであれば
結構な量の水が中に入ったと考えられます。

早速、本体の状態の確認です。

通常の起動不良ですと一度通電して電流の数値を見ますが、今回は水没という事で先にパネルを外して行きます。
基板側と、パネル側の両方に水没マーカーが付いていますが両方とも赤くなっています。
内部の水分は全て飛んでしまっているようで、残っている水分は確認できません。

次に、バッテリーコネクターの抵抗値を見ていきます。

ここで漏電の症状は確認出来ませんでしたので、基板全体的にチェックしていきます。
基板の表面から裏面と順番に見ていきます。
マーカーの変色状態から広範囲に濡れてしまった様で
随所のコネクター周辺で腐食が見受けられます。

基板裏面のシールも剥がして確認していきます。
裏面の殆どが濡れていたようで、ほぼ全面的に腐食を確認。
基板の洗浄から進めて行きますが、基板の殆どが大なり小なり腐食していましたので、しっかり時間を掛けて丁寧に洗浄を行います。その中で数か所はパーツの交換が必要な状態でしたので、正常なパーツと交換します。

目視で確認できた状態の悪い箇所を処置した後、ようやく通電チェックです。
外部電源を繋ぎ、起動時の電流値も通常起動より多少高くなっていましたので、再度該当する箇所の導通チェックです。導通チェックで映像系の処理するICチップのピン同士がショートしていた事が判明。ICチップの交換後、再度導通テストを行ったところ、電流値も正常範囲に無事収まりました。

パネルを取り付けて電源ボタンを入れてみますと、、、

無事に起動できました。

今回の水没による基板の浸食は、ほぼ全面に及んでいました。お預かり時に背面パネルのひび割れがやはりダメージを大きくしてしまった可能性があります。
そこから浸水し、フレーム内部の至る所で水分の乾いた白い跡が見受けられました。これは水分に含まれる不純物ですので、しっかりと洗浄で取り除きます。

そして本体に基板を戻し起動確認すると、、、今度はリンゴループに。
電流の計測数値にも異常が出たため、もう一度基板を取り出し基板だけとつなげると起動はできました。

今度はパーツも同時に不具合が出ている可能性がありますので、確認する範囲を広げます。
スピーカ、バイブ周辺の腐食もひどかったので、隈なく確認します。

そうすると、極々小さな腐食を発見。腐食の除去後に基板とパーツを全てつないで再度起動を確認。
今度は正常に起動しましたので、幸いパターン内での他の腐食はこれ以上なかったと思われます。

全てをしっかりと組み戻してから、最終の動作チェックをします。

パネルには水没の跡がしっかりシミとして残っておりましたが、タッチなど動作に関してはシミ以外の不具合は有りませんでした。

今回の水没による基板のダメージは深刻な部類でしたが、丁寧な基板洗浄と繰り返しの導通テストを行なった結果により、不具合部品の交換と合わせて無事に起動まで持っていくことができました。

水没復旧

関連記事

  1. iPhone8(A1813)一瞬リンゴが出て起動出来ない端末のデータ復旧

  2. iPhone8(A1813)画面が出ない端末のデータ復旧

  3. iPhone7(A1779)水没により電源が入らない本体のデータ復旧

  4. iPhone7(A1779)水没で起動出来ない端末のデータ復旧