iPhone7(A1779)何時間充電しても起動しない端末の復旧

こんにちは。FIREBIRD修理センターの笹山です。

今回はiPhone7の起動しなくなった端末のデータ復旧をご紹介いたします。

こちらの本体、数カ月前からフル充電でも半日程度しかバッテリーが持たないくらい減りが早くなっていたとの事でした。
気づいた時にはバッテリー切れの状況でしたので、普段通り充電しようとしたが、何時間かけて充電しても画面は真っ黒のままという事で、修理サービスを行っている店へ持ち込み調べてもらったところ、「基板の問題」との診断を受け、当店へご依頼をいただきました。

早速調査に取り掛かります。

まず基板上のバッテリーコネクターからバッテリーケーブルを外します。
そして、バッテリーの電圧を測りますと、無負荷状態で3V(ボルト)しかありませんでした。
本来のiPhoneバッテリーは【3.82V(ボルト) 】が定格電圧となっていますので、20%以上も電圧が足りていない状態でした。
このバッテリー状態では、どう頑張ってもiPhoneを起動させる事はできません。

では、どうしてここまで電圧が下がってしまったのか?

それは、基板上の回路で漏電が起こっており、バッテリーの電気がどんどん消費されてしまったからです。
試しに直流電源(コンセントから直接電気をもらうため消費を気にしなくてもいい電源)につなぎますと、
電流計では、5A以上もの電流が流れている事を確認できました。

バッテリーの電圧低下はこの漏電状態が解消されていない回路に、バッテリーが繋がれたままとなっているために
起こったというわけです。

今回の漏電原因となっていたのが基板の上側、CPUのスグ近くにあるチップコンデンサーでした。

それらの壊れたチップを交換した後、テスターを使用して導通を見ていくと短絡状態は解消されていました。

試しにテスト用のパネルを装着して起動テストを行います。

リンゴマークから待つと数十秒で無事にパスコード画面までたどり着きました。
パスコードはまだお伺いしていないため、緊急モードに切り替えてキータッチの確認のため、
「1」から順に入力してみます。

しばらく触って問題がないことを確認しましたら、外していたCPU上のカバーを戻していきます。

漏電が原因の故障の場合、バッテリーを外部電源からチャージをしまして、バッテリーが復活した場合は交換も特に必要はありません。しかし、今回のお客様のように以前からバッテリーの減りが早い状態だった場合は、バッテリーが復活しない事の方が多いです。その場合は、別途お見積りにてバッテリー交換をご案内しております。

しかし、今回のお客様は幸いにも外部電源からの十数分のチャージでバッテリーが無事に復活しましたので、そのままでのお返しとなりました。

iPhoneのデータを長期にわたってバックアップできていなかった状態で、突然の起動不良に遭われた場合も、FIREBIRDにお任せいただけましたらiPhoneのデータを取り出すお手伝いができる事もございます。
iPhoneデータ復旧でお困りの際はぜひFIREBIRDにご相談ください。

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