iPhone7Plus(A1785)しばらく目を離していたら、起動しなくなった端末の復旧

こんにちは、FIREBIRD修理センターの佐藤です。

今回はiPhone7Plusの起動しなくなった端末の復旧をご紹介いたします。

こちらのiPhone、当日のお昼頃までは普通に使えていたものの、
夕方に見た時には画面は真っ暗でボタンの反応も無く、
ライトニングコネクタに挿しても全く反応しなかったそうです。

2年ほど前にAppleさんにてバッテリー交換プログラムを実施されていて、
今回もバッテリーを交換してもらったが、起動しないという事で当店に修理のご依頼をいただきました。

早速、基板の状態確認です。

バッテリーのコネクターをまずは外します。
基板側端子を個々に調べて行き、対アース間で短絡が無いかチェックします。
次に安定化電源を接続して起動するかを見ます。

今回のiPhoneは、接続した直後に10A(アンペア)近い電流が流れていました。

ここまでの調査でおおよそどこのラインが原因か、ある程度は推測が付きますが
該当箇所が広範囲に及んでいる為、ピンポイントで絞り込むのにそれなりに工夫が必要となります。

基板上部(表面)はシールド板と呼ばれる金属性のカバーが半田でしっかりと固定されて(覆われて)おり、
シールド板を外すのにヒートガン使用が必須なため、基板への熱ダメージが避けられません。

よってまずはダメージを最小限にする為にも、カバーは後回しとしてまずは基板裏面から見ていきます。
裏面には充電や通信系に関する電源ICが多く密集しており、順に目視でチェックしていきます。

先ほどの電流測定値が大きければ大きいほど、原因となっている部品にも比例したダメージが加わっていますので、
熟練度の高いスタッフは目視にて見分けがついてきます。

裏面のチップの状態は至って普通でしたので、表面のシールド板の付いている方を見ていきます。

先ほどは、基板へのダメージの話をしましたが、素早く取り外すくらいであれば、特に問題はありません。

夏の時期の作業はエアコンを効かせた部屋でも暑いと感じますが、今の時期に300℃~400℃のエアーは
却って暖かくなるため、立て続けにヒートガンを使う日はスタッフもどんどんと薄着になっていきます。

シールド板を外した直後は高温になっている為、ある程度冷ましてからチェック作業に取り掛かります。

すると一か所ショートしているチップコンデンサーがありました。
処置にて、該当箇所を修復し、再度導通確認をしますと正常値に戻っていました。

外したチップをピンセットで少し力を入れて握ると、砕けるようにバラバラになってしまいました。
小さな小さなiPhone部品に、家庭用エアコンに流れるほどの大電流が流れますと、部品にとってはひとたまりもありません。

不具合を起していた個所が判明しましたので、外した箇所に交換するチップコンデンサーを取り付けていきます。
全てのチェックを終え、外したシールド板を半田ごてで元通りに取り付けて行きます。

写真黄色矢印の先には、1本の切れ目が見られますが、これは手術跡のようなものです。

はみ出した余剰のフラックスや汚れを一旦清掃したのち、基板とパネル仮付けの状態にて起動を確認します。

動作確認に問題が無い事で、無事端末の起動不良は復旧することが出来ました。

今回は主電源ライン単独の不具合でしたので、iPhone内のデータも無事に復旧できました。

他店で修理不可と診断されたらFIREBIRD修理センターまでご相談ください

関連記事

  1. iPhone 6s(A1688)チップ損傷により他店で基板の問題と言われた本体のバックライト復旧

  2. iPhone 8(A1906)他店舗で修理不可と判断された起動出来ない本体のデータ復旧

  3. iPhone6Plus(A1524)ひと晩中の充電で起動しなくなった端末の復旧

  4. iPhone 7 Plus(A1785)水没により起動出来ない本体の電源復旧

  5. iPhone 6(A1586)他店の修理不可品本体の電源復旧

  6. iPhone6s(A1688)他店舗で修理不可と判断された起動出来ない本体の電源復旧