iPhone6s(A1688)水没により起動しなくなった本体の水没復旧

こんにちは、FIREBIRDの佐々木です。
本日ご紹介するご依頼は、水没で起動しなくなってしまったiPhone6sのデータ復旧です。

水没後に起動しなくなり、部品交換を実施しているiPhone修理店に持ち込んだものの、そちらのお店では修理不可となった為、当店にご依頼いただきました。

水没した本体についてはまず、フレームとフロントパネルを分割し、水分の残りが無いかを確認します。
他店舗でクリーニングや乾燥を実施してあった場合においても基板や部品の隙間、クッション材等にひたひたに染みていた水分等がにじみ出てきているということがあります。

基板を取り外して水分が中に溜まりやすい箇所を確認、しっかり乾燥しているかどうかを確かめます。

今回のご依頼品の場合、水分は残っていませんでしたが、基板下方に錆、腐食が発生していました。

チップとチップをまたがるような形で焦げと錆びが拡がっているのが確認できますね。

軽くクリーニングした後の状態がこちらです。
水没した基板に関しては、チップの焦げ、腐食の発生している部分が故障箇所特定のカギとなります。そして、焼け焦げたチップは洗浄の為に擦ったりするだけでポロリと取れてしまう場合もあります。

その為、一カ所一カ所軽い力でクリーニングしてチップのぐらつきやどこから腐食が発生しているのか等を確かめながら作業をしていきます。

洗浄後でも焦げが目立つチップがいくつかありますが、この焦げているチップが全部故障しているというわけではありません。

可能な限り故障している回路の故障している部品だけを取り外し、交換して回路の修復を実施します。

水没基板の場合には、1カ所直しても次の故障が見つかり、そこを直しても次の故障が見つかりとなってしまい最終的には基板移植を実施する事になる事もあります。

今回のご依頼品については3カ所ほどの修理で漏電が解消し、起動を試す事の出来る状態に状態を改善する事が出来ました。

フロントパネルと基板のみの状態で直接電流を流します。
漏電していた本体はまずリンゴマークがきちんと点けば第一段階はクリアです。
※漏電している基板でもリンゴマークが点くことはあるのですが、点灯の仕方、電流の流れる量が正常時とは異なります。

起動すること、表示されること、タッチが反応することが確認できました。
この後は、お客様のご依頼品に元々取り付けられていたフロントパネルやバッテリー、ライトニングケーブル等の各部品を付けても起動するか、動作するか確認して問題があれば部品の交換をご案内、問題が無ければその旨をご報告して発送の準備となります。

水没してしまい修理屋さんに持ち込んだけれど直せないと言われてしまった本体はFIREBIRDでデータ復旧、起動が叶う可能性があります。
ぜひご検討ください。

水没復旧

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