iPhone6(A1586)漏電が発生した本体の復旧

こんにちは、基板復旧サービス担当の佐藤です。

こちらのiPhone6はWi-Fi接続できず異常にバッテリーの減りが早いとの事で修理の御依頼が有りました。

電源の減りの速さを確認しつつ、Wi-Fiがなぜ繋がらないのか確認します。

1時間ほど放置していると、バッテリー残量はあっという間に減っていました。
バッテリーの減りが早い原因もWi-Fi取得が出来ていないから、という可能性が高いです。

基板を本体から慎重に取り出して詳しく調べて行く事としましょう。

本体から基板を取り出し、通電しつつ症状と原因を探ります。
基板の発熱、漏電が発生していることが確認出来ました。

原因である可能性が高いWi-Fiのブロックを重点的に調べますとWi-Fiが動作しているIC傍の抵抗チップ1個が断線しているのを確認しました。

IC周辺はアンダーフィルという糊で部品を固定しており、振動や、衝撃から部品の脱落を防止しておりますが、
チップ等を交換する際、この糊を除去する事に結構な時間がかかります。
除去、清掃を繰り返して作業を進めます。

今回の交換場所は糊が少なめな箇所でしたので、比較的作業がしやすい場所で良かったです。

無事抵抗チップの交換が終わり、不具合部品も他には見当たらなかった為、仮組状態で動作確認します。
ここで不具合が見つかると振り出しに戻ってしまいますが、今回は1カ所の交換のみで無事基板の発熱漏電、Wi-Fiの接続の不具合が解消しました。

一通り動作の確認が出来た所で、慎重に本体に戻します。全て組み終わったら動作確認。異常ありませんでしたので、これで修理完了となります。

これまでに要した時間はおおよそ2時間ほどです。
やはり原因が特定するまでがどうしても時間が掛かってしまいます。

念のため、半分ほど充電をしてから放電エイジングを行い、翌日確認しても問題は出ていませんでした。

場所が特定出来れば慌てず急がず慎重に作業するだけなので気持ちの中ではもう修理は終わっている状態ですが何分精密機器ですので作業終了までは気が抜けません。

iPhone電源復旧

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