【iPhone14】基板故障による不具合のご依頼
今回ご依頼いただいたのは、使用中に突然起動しなくなったiPhone14です。
充電しながら使用していたら異常に熱くなり、充電を止め、触れるくらいまで冷えてから起動しようとしたら電源が入らず、データの取りだしができなくなってしまいお困りとのご申告でございました。
症状の確認と基板の検査
電源を入れても充電しても反応がなく、リンゴマークも点きません。
内部と基板の状態を確認するため、まずは分解。この段階で外装の状態や開けた際の各所の目視チェックも行います。
基板を取り出して顕微鏡で状態をチェック。
異常な発熱が確認された部分をさらに詳しく調査
目視での確認が一通り終わりましたので、基板に電気を流してみました。そのままでは数値に変動はありませんでしたので、
続いて、電源を入れる時と同等の操作をして電気を流してみたところ、通常は段階的に上昇していく数値がいきなり1.99Aと高めの数値を示しました。異常な数値です。
サーモグラフィーも併用し、調査を進め検査したところ、メモリ付近の電源回路に異常がある事を確認しました。
不具合箇所を特定し、熱に弱いメモリチップを傷つけないよう、慎重に温度管理しながら作業を進めます。
修理後の起動・データ確認
修理完了後、電流の数値など問題が無いことを確認し、基板を仮組みして電源を投入すると……
無事にリンゴマークが表示され、通常通り起動に至りました。
お客様へお返しできる状態に組み戻し、ご返却となります。
今回、メモリ付近の回路の不具合、修復となりました為、今後も起動状態が不安定になる事が考えられるため、早めのバックアップをお願いいたしました。
※当店ではお受取り後の事も想定し、ご返却時に当店からお気を付け頂きたいこと等お伝えさせて頂く場合がございます。
iPhone・iPadのデータ復旧について
iPhoneやiPadは、故障により電源が入らない、あるいはリンゴマークから先に進まない等といった状態に陥った場合でも、基本的に故障当時の内部データを保持しております。
※故障以前に任意のデータ削除や初期化が実施されていない場合。
※任意で削除したデータは取り戻せません。
データ復旧においては、「起動に至る」ことが「データ復旧の成功およびバックアップの取得が可能となる」条件となります。
そのため、一度バックアップ取得可能な状態まで修理を行う必要があり、故障したままの状態からデータのみを抜き出すことは、機械の仕組み上、困難です。
よくお客様から「修理はいいからデータだけ抜いてほしい」というご相談をいただきますが、機械の仕組み上、基板に不具合が残った状態からの部分的なデータ抜き出しはできません。
初めてでも安心してご依頼いただくために
・「水没も電源が入らないのも初めてで…」
・「こんなに壊れちゃって、どうしたらいいか分からなくて連絡しました」
・「バックアップ取ってない大切なデータがどうなっちゃうのか不安で…」
データ復旧のご依頼が初めての方々からは、このようなご不安の声を伺う事がございます。
「データ復旧の依頼って初めて」、「どんなことするの?」、「なんだか不安…」といった皆様のご不安を少しでも解消できるよう、当店ではご依頼前のお電話でのお問い合わせはもちろん、ご依頼後のご相談やご不明点の確認、ちょっとした不安なことなど、いつでもお気軽にご連絡いただけます。ぜひお気軽にご相談ください。
最後に
当店では、iPhone・iPad・Androidのデータ救出を目的とした修理を日々行っています。
データ復旧作業は豊富な経験と専門の設備が必要ですが、当店なら難しい修理や、「他店で断られちゃった」「Appleでは本体交換って言われた」というケースでも、ご依頼を承り、しっかりと調査・修理を行うことができます。全体の復旧実績は70%~80%に達しております。
バックアップを取得していない状態でiPhoneが故障し、データのバックアップができずにお困りの方、「もう無理かも…」と諦める前に、ぜひ一度当店にご依頼ください。
■対応機種など
昔のiPhoneから最新のiPhone 16シリーズまで、iPad、そしてAndroidのデータ復旧も幅広く対応しています。
修理事例ブログではメモリ付近の電源回路修復の記事が続きましたが、その他さまざまな故障、症状、システムエラーにも対応しています。