iPhone13(A2631)発熱後に起動しなくなった本体のデータ復旧

iPhone 13 突然の発熱後起動しない症状からのデータ復旧

今回ご依頼いただいたのは、iPhone 13です。
ご使用中に端末が突然熱くなり、その後電源が入らなくなってしまったとのことで、
他店にてパーツ交換などの修理を試みられたそうですが改善せず、
最終的に基板自体の故障が疑われるとして、当センターへデータ復旧のご依頼をいただきました。

「バックアップがないのに動かなくなってしまった…」そんな時の不安は、計り知れないものだと思います。

・どうしていいかわからない
・呆然としてしまっている

など、お声をいただくことは少なくありません。

FIREBIRDでは、データの復旧はもちろん、お客様の不安な気持ちを少しでも軽くできるようなご案内を心がけています。

調査・診断


まずは端末の分解です。パネルを開け中の状態を目視で確認します。
水没の痕跡が無いか、物理的な破損は無いか、いろいろと確認する段階です。
緑色のまるで囲った部分、白いままですので水没はしていなさそうですね。

次に故障箇所の切り分けの第一歩として、直流電源装置に接続して診断を行いましたところ、
通電直後の待機状態では異常な反応は見られませんでした。

が、電源ボタンを押すのと同様の操作を行った瞬間、1A→2A(アンペア)と非常に大きな電流が流れることを確認しました。

↓↓↓


通常ではありえないこの高い電流値は、回路内のどこかでショートが発生していることを明確に示しています。
iPhone13シリーズの基板は、二層構造になっているため、このままでは内部の検証ができません。
基板を取り外し、より詳細な調査へと進みます。

データにアクセスできるように基板の問題を取り除く

取り外した基板を顕微鏡で観察したり、サーモグラフィを使用して異常発熱箇所の特定を行ったりと作業を進めていきます。

調査の結果、メモリ回路に関連する回路上のコンデンサに反応がありました。
コンデンサ1つ1つは非常に小さいものですが、すべてに役割があり1つでも故障すれば機械は正常に動かくなってしまいます。
また、コンデンサは漏電(ショート)など不具合が発生した際に自分が身代わりになることでそれ以上大きな電流が流れていってしまわないようせき止める役割も持っています。

周辺回路に影響を与えないよう細心の注意を払いながら故障したコンデンサ除去など、修復作業を行いました。

動作確認と復旧完了の報告


修復後の基板にテスト用のフロントパネルパーツと直流電源装置のみを取り付け起動テストを行います。
リンゴマークが無事に点灯し、しばらくするとパスコード入力画面が表示されました。
タッチ操作にも異常はなく、第一段階のテストは問題なく完了です。

次は、端末に基板を戻し元々の各種パーツと取り付けての確認です。
充電を促すマークが表示されましたので、ライトニングケーブルを用いた充電を行い、リンゴマーク→パスコード入力画面へと進むことを確認しました。
この段階では、なるべくお客様環境下と同じ条件でのテストを行うことを心がけています。


7%までたまることを確認し、80%くらいになるまで引き続き充電を進めます。

問題ないことが確認できたら、パスコードをお伺いし、動作確認を行います。

ここまでのテストや確認を終え、お客様環境下でバックアップ操作が可能な状態まで復旧できたと判断できたタイミングで、ご返却となります。

今回の故障はメモリ付近回路で発生していました。
こうした箇所にピンポイントで不具合が発生した基板は、たとえ復旧したとしても将来的に再発するリスクをゼロにすることはできません。
そのため、お客様には返却後すぐにバックアップを取っていただくこと、そして早めの本体買い替えをご検討いただくようアドバイスをさせていただきました。

データ復旧なのに修理が必要なの?

お客様からよくいただくご質問に、

「修理はしなくていいので、データだけ取り出せますか?」

というものがございます。

結論から申し上げますと、【「データだけ」をそのまま取り出すことはできません。】

その理由は、スマートフォンの仕組みにあります。
電源が入らない状態や、いわゆる「リンゴループ(再起動の繰り返し)」は、
鍵が壊れて金庫が開かない状態に例えられます。

スマートフォンのデータは強力なセキュリティで守られているため、
端末が正常に起動し、操作できる状態であることが前提となります。

そのため、

●電源が入らない
(充電できない・画面が真っ暗なままなど)
●正常に起動しない
(リンゴループやリカバリ画面などシステムに問題がある場合も含む)

といった状態では、データへアクセスすること自体ができません。

データ取り出しと修理(基板修理・システム復旧)はイコールですので、
故障している基板やシステムを修復し、「正常に起動できる状態」に戻す作業が必須となります。

データのバックアップがないのにスマホが壊れた時には

「突然熱くなって電源が切れた」「他店で修理できないと言われた」といった場合でも、
是非お気軽にFIREBIRDへご依頼下さい。
確かな技術で、皆様の大切なデータを取り戻すお手伝いをさせていただきます。

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