こんにちは。FIREBIRD修理センターの笹山です。
今回ご紹介しますのは、使用中にフリーズ(画面が固まって何も操作ができない)状態となったiPhone12Proです。
お客様ご申告によりますと、試しに電源を入れ直してみたら今度は全く起動しなくなったとの事で、当店へご依頼を頂きました。
到着~分解調査
早速到着した端末を分解して、基板を調査します。
お客様ご申告のとおり水没跡はありませんでした。
テスター計測では値に異常がある事が判明しましたので、
試しに基板に電流を流したところ、漏電している事がわかりました。
基板分割~故障箇所特定
よって、次は漏電箇所の特定となります。
iPhone12Proは2層基板となっていますので、
加熱により基板を分割していきます。
こちらは、分割した基板を真横から撮影した写真です。
中央付近の横に「金色」に見えているところは、上側基板を支える部分となります。
この内部には、上下基板間の回路をつなぐ「導線」が通っています。
従って、基板を分割する事で上下の基板回路を2つに分ける事ができ、
特定すべき範囲を2分の1に絞る事ができます。
今回は下側基板の「通信系統」の半導体部品故障によるショートが原因であることがわかりました。
処置~組み戻し
しかしながら故障箇所の特定ができたものの、当店では電波法の関係上、
今回故障箇所にあたる「通信系統」に関しての修理は承っておりません。
そこで、当店では電源が点くように処置を施した上、再度上下基板を貼り合わせて
データが取り出せる状態でお返しをする方針で作業を進めることとなります。
全ての処置を終えて、基板を再度貼り合わせていきます。
この時も加熱しますので、重要なメモリ部品には耐熱テープを貼って部品へのダメージを減らしながら作業を行います。
基板を本体に組み戻し、全てのパーツやコネクタ、ネジ類を戻します。
ディスプレイも繋がった状態となりましたので、電源を入れてみます。
パスコード入力画面で、操作に問題が無いかをチェックして修理作業は完了です。
iPhoneのデータ復旧
FIREBIRD修理センターでは、iPhoneのデータ復旧サービスをメインに全国から郵送にて承っております。
iPhoneデータ復旧でお困りの際はぜひお問い合わせください。