iPhoneXS(A2098)前兆もなく突然画面が暗くなって電源が切れた端末の復旧

こんにちは。FIREBIRD修理センターの笹山です。

今週は3日連続で当ブログを担当しておりますが、
偶然にも機種は違えど、故障時の状況が同じ症例が続いております。

本日はiPhoneXSのお客様からのご依頼となります。

当XSを購入後、何度か落とされたことはあったものの、通常通り使用できており、
毎晩就寝前には充電ケーブルに挿し、起床時には外して1日使用していたという事で、
おそらく大方のiPhoneユーザーは同じような使い方をされているかと思います。

そして前兆もなく、突然電源が落ちた後は全く起動しなくなったそうです。

当店に届いたiPhoneを検品する際、まずは確実な方法から試します。
その確実なには3つモノを使います。

(1)お客様の基板
(2)安定化電源 ※バッテリーは怪しい時がありますので基本使いません。
(3)確実に点くパネル

これで起動しないようでしたら、基板故障でほぼ間違いありません。
※一部システム(iOS)由来の起動エラーもあります。

今回のケースですと、この時点では起動しておりませんでした。

次に基板表面の導通確認を行います。
まれにコネクタの破損や、コネクタの浮きの場合もあり、
その際はコネクタ交換を実施します。

このコネクタ交換、熱に弱いプラスチック素材でできているため、
簡単に溶けてしまいます。慎重に作業をしていきます。

今回は基板表面の問題では無さそうでしたので、
早速基板を割っていきたいと思います。

「割る」と言うと少し大げさになりますが、
半田で合わさっていた2層の基板に熱を加えて分割をします。

分かれた基板の上層だけもiPhoneは起動するため、上下別々に調べていきます。
たまたま先に調べた下層側に不具合が見つかりましたので、該当パーツを交換していきます。

iPhoneで最小級のパーツは0102規格のチップになりますが、01というのが、0.1㎜。
身近なもので言いますと整理に使う「クリアホルダー」をご想像いただければと思います。

しっかりとした厚みのもので0.2㎜、ふにゃふにゃとした柔らかいもので0.1mmの規格ですので、
近くにありましたらぜひご覧ください。その厚みが1辺のチップが原因で起動しなくなる事もあるのが
iPhoneが精密機器であることを物語っています。

原因箇所を取り替えて電源につないで起動させてみます。

タッチ操作も問題なく、これでお客様の大事なデータも無事にバックアップをお取りいただく事ができます。

秋に登場する新機種に買い替えようとした矢先に起動しなくなってしまった。
データのバックアップが半年分取れていない、等お困りの際はFIREBIRDまでご相談ください。

iPhone電源復旧

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