iPhone 8 Plus(A1898)チップ損傷により電源が入らない本体の電源復旧

こんにちは、FIREBIRDの佐々木です。
本日は部品修理店への持ち込み後に電源が入らなくなってしまったiPhone8Pの基板修理をご依頼頂きましたのでご紹介いたします。

たびたびブログで基板の写真をご紹介しておりますが、基板には剥き出しについているチップと、クッション材の下に埋まっているチップ、カバーで覆われているチップがあります。

フロントパネル等、基板に取り付けて動作させる部品を取り付ける挿入口であるコネクタの周囲には、ほこりや水分、そして衝撃を和らげるためと思われるクッション材が貼られています。

このクッション材はフロントパネルの付け外しによって、よれたり、取れたりします。
また、水没した際やホコリが大量に入った際はこのクッション材がべたべたに溶けたり、逆にぱさっと乾燥してぼろぼろになったりすることもあります。

部品修理時に基板が故障した場合、原因として多いのはコネクタの取り外し時にコネクタ周りのチップを基板から削るように剥がしてしまう事例です。
または、コネクタの取り付け時に無理やり押し込んでしまったことによる内部のピン折れや、繋がってはいけない部分が繋がっている状態の通電によるショートが代表的です。

今回は、クッション材がよれている箇所が複数ありましたので順番にクッション材をめくっていったところ原因箇所を見つけました。

チップが台座部分から剥がれています。
クッション材に上辺部分がくっついてぱっと見は外れているようには見えませんでしたが、クッション材を持ち上げたところ、このように台座部分から外れていることが確認出来ました。

クッション材は基板修理時に使用するヒートガンの熱で溶けてしまうのでクッション材を綺麗に剥がしてから修理を実施します。

取れていたチップを確認したところ、チップ自体に損傷はないようでしたので取り付け直して数値を確認、起動を試してみます。

無事、修理環境での起動と動作が確認出来ました。
こちらは本体の左側からバッテリーを経由させずに直接電気を送り込んでいます。

この状態で起動した場合でも、お客様のバッテリーでは起動に至らなかったり、充電が出来なかったり等、まだ確認する事柄があります。

次にお客様のバッテリーとパーツで起動を試します。

充電マークが表示されましたのでそのまま充電を続行したところ無事充電が溜まり起動に至りました。

部品交換時の事故による起動不良が発生した際にはぜひFIREBIRDをご検討ください。

他店で修理不可

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