iPhone6s(A1688) 洗濯機の中で浸水した端末のデータ復旧

こんにちは、FIREBIRDの笹山です。

本日は、洗濯機に誤って落としてしまい、数分間浸水してしまったiPhone6sをご紹介します。

お客様からのご申告によりますと、気づいてスグに取り出した際はまだ電源が入っており、
スグに電源を落として、表面の水を拭き、数時間ほど乾かしてから乾燥剤入りのチャック付きビニル袋に入れ、翌日に取り出して電源を入れようとしても起動しなかったとのことでした。

この内容を初め読んだ時は、素晴らしいと感じました。
インターネットには水没時の対処法として様々な情報がありますが、
概ねは上記のようにお客様がなさった事でお間違いありません。

翌々日にお客様は、街のiPhone修理屋さんに持ち込み、乾燥クリーニング作業を
試してもらいましたが、やはり起動には至らなかったそうです。

街の修理屋さんがする修理は、画面やバッテリー、その他部品類の交換を試します。
【お客様基板に問題が無い】場合は、街の修理屋さんでの乾燥クリーニングと
不具合部品の交換にて起動する事が多いです。

ですが、やはりiPhoneのような精密機器は浸水箇所、浸水時間によっては、
基板内部の微細なパーツにまで影響を及ぼしている事も少なからずあります。

下の2枚の写真は、当店に到着直後の基板を外して裏返した画像となります。


黒くなっている部分に水分が乾いた跡があるのが確認できますでしょうか?

2枚目の写真の方が少し分かりやすいかもしれません。
この2枚目の方が基板でいうと下側(充電ケーブルを挿す方に近い側)になります。

あくまでも推測にはなりますが、一般的にiPhoneの浸水箇所のうち多いのが
SIMトレーになります。そこから浸水した水分が、お客様が端末を持ち上げる事により、
内部で下の方に移動していき、その後、乾かしたため水分はそこで留まったと考えられます。

この基板の下には実際、スピーカー部品がありますので、そのスピーカー部品が
水滴を留めたとも考えられます。


今度は先ほどの2枚の写真の黒い部分をそれぞれ剥がしてめくってみました。
赤色〇で囲ったところに水跡のようなものが見えますでしょうか?

2枚目は基板下側になります。
こちらは2箇所はっきりと錆びが出ているのが見えますでしょうか?

錆びは黄色〇と黄緑色〇で囲った部分になります。
保護シールにも錆び汚れがこびりついています。

到着時は10A(アンペア)もの漏電がありましたので、
恐らくバッテリーが完全に放電してしまっていたのでしょう。

作業としましては、まずは漏電箇所を突き止めて修復し、
錆びてしまった部分に関してはアルコールで綺麗に拭き取ります。
幸いお客様がお気づきになったが、浸水後数分とのことでしたので、
浸水が酷い事例では無かったのが幸いでした。

綺麗に拭き取ったチップ付近の回路も入念に調べ、問題が無い事をランニングテストを
行って確認したのち、お客様へ復旧のご報告を致しました。

大切な写真データを何とか取り戻せたら、というお客様の思いが無事に叶い、
スタッフ一同とてもホッとしております。

写真はパスコードをお伺いする前ですので、明るさ調整が暗いままになっております。

当店では、復旧後もお客様のご希望によってはパスコードをかけたままご返却する事も
承っております。大切な写真とはいえ、お客様のプライバシーもございます。

パスコードをお伺いした際も、あくまで各所動作の確認と、設定アプリより
ざっと写真の保存枚数等の数字を確認して問題なさそうでしたらそのまま
お返しさせていただいております。

時期柄、例年のような海水没などはしばらくは増えないとは思いますが、
こうした自宅内での水没は多いに可能性がありますので、皆様お気をつけください。

万一、街の修理屋さんでも直らない場合は、当FIREBIRDへご用命いただければ幸いです。

iPhone水没復旧
他店で修理不可

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