iPhone11Pro(A2215)本体が発熱した後、起動しなくなった端末の復旧

こんにちは。FIREBIRD修理センターの笹山です。

本日ご紹介しますのは、全く起動しなくなってしまったiPhone11Proの復旧事例となります。

お客様に詳しくお伺いしますと、修理店で以前、画面交換をした事があり、
その後また画面が割れてしまったもののヒビが1本という軽傷だったiPhoneが、
ご来店前に手で熱いと感じるほど発熱した後、全く起動しなくなってしまったとの事でした。

お客様は「LINE」で大事な連絡を取る必要があり、急を要するとの事でしたので、
初期診断をすぐに行い、当日直るかどうかだけでも見させていただく事となりました。

早速11Proの内部基板を確認しましたところ、一部に水濡れ跡らしきものはありましたが、目視によるチェックではショート跡はありませんでした。全てのケーブルを基板から外し、直流電源に繋いだところ「電源回路」的には通電はしているようです。

iPhoneの故障による起動不良では、大きく分けて2パターンあります。

(1)電源が全く入らない
(2)電源は入るが、画面が点かない

今回は修理店で、画面やバッテリー交換を試しても全く起動しないとの事でしたが、
(1)のパターンか(2)のパターンかは、その電流値を見ていく必要があります。

幸い、今回は(1)では無い、つまり「電源回路」は生きているという事が初期診断にてわかりました。
同時に、起動電流値まで到達していましたので、今回は画面を映し出す回路周辺にフォーカスして調査を行います。

当店では、全国からのご依頼を修理センターにて承っておりますので、初期診断からすぐに修復が可能と判断できる端末以外は、
通常3営業日~5営業日ほどお時間をいただいてのお預かり修理となります。

今回のケースでは、電源回路が無事でしたので、継続調査を行います。

上記写真で、黄色く囲われたのは、接続コネクタ周りにあるスポンジです。
このスポンジを取り除いた下にチップコンデンサーやチップ抵抗などがたくさん半田付けされています(赤い四角く囲われた部分)。
iPhone11Proでは黒い保護材にてカバーされていますが、保護材をめくると赤い●で囲ったような小さいチップが一連にたくさん並びます。

ディスプレイ表示に関わる故障も、多岐にわたりますのでそのどこが壊れているかは、
ひとつひとつの回路の状況を調べていく必要があります。

iPhone11ProはiPhoneXからの系統を汲む構造設計となっていまして、
基板が2層に分かれており、上下間は半田にてしっかりと密着されています。

よって、故障箇所が基板同士にサンドイッチされた内部ですと「剥がして、探し、修復を行い、再接着する」
までを行う必要があり、どうしても時間はかかってしまいます。

今回は幸いにも、基板を分割する前のチップ抵抗不具合が原因である事が判明しましたので、該当箇所の修復を行い、
即日お渡しする事ができました。ただし、発熱した時におそらくディスプレイ側の半導体もショートしてしまったようで、
基板修理に加えて、部品交換も必要となりました。

当店修理スタッフは交換修理も対応可能ですので、受付から約3時間ほどにてお返しさせていただく事ができました。

他店にて基板故障と言われた場合は、FIREBIRD修理センターまで是非ともご相談ください。

他店で修理不可
バックライト復旧

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