今回は、昼過ぎに突然電源が入らなくなってしまったというiPhone11のデータ復旧についてご紹介いたします。
他店で修理不可
フロントパネル(画面)・ライトニングケーブル・バッテリーを新しいものへ変えてみる
強制再起動(音量+→音量−→長押し)を試行
どの手段を講じても起動反応は一切なく、本体は完全に沈黙したまま。
基板故障の疑いが強くなり、民間の修理店舗よりFIREBIRDへご紹介・ご依頼頂きました。
気づいたら電源が落ちていた
お客様によると、使用中に特に異常は感じていなかったものの、ふと手に取ったときには電源が落ちており、それ以降まったく起動しなくなってしまったとのこと。
大切な写真などのバックアップを取っていなかったため、データ復旧をご希望されました。
異常な数値を確認
電源供給時の電流は高めで、漏電を確認しました。
iPhoneで漏電が起こるとどういう事が起こるか?
すこし脱線しますが、蛇口から弱めにちょろちょろと水を出す状態が、通常のバッテリー消費としましたら、漏電は、道路の下にある水道管が破裂してマンホールから水が吹き出している状態です。
iPhoneに取り付けられている小さなバッテリーから一気に大量の電流が流れた場合、瞬く間にバッテリーが空っぽに。
いくらライトニングコネクタからケーブルで充電をしても一向にバッテリーは溜まりません。
■基板故障とバッテリー劣化(パーツ側の問題)との違い
簡単に見分ける方法があります。
「画面に充電マークが点いているかどうか」を見てみて下さい。
バッテリーの問題だった場合は充電マークが点くものの、起動しないという状態が多いです。
僅かな漏電もありますが、その場合は故障原因が基板の別にあり、基本的にはリンゴマークすら点きません。
iPhone11の修理
短絡(ショート)と漏電の違いなど、詳しくは割愛しますが、専門知識を持った技術者が、調査や解析作業を経て修理作業へと進めていきます。
異常な数値を確認したiPhone11の基板。上下2枚の基板が積層されている構造です。まずはこの層を分離します。
必要に応じてカバーを取り除いたり、
機器を使用し、調査・修理を進めていきます。
故障箇所の特定、処置→データ復旧へ
電源回路に不良箇所を発見し、処置を実施。再度電流を測定すると、正常な起動電流を確認できました。
その後、分離した基板を再度丁寧にリボールし、端末を仮組みして起動確認を行ったところAppleロゴが表示され、そのままホーム画面まで到達。起動いたしました。
この時点でまだパスコードはお知らせいただいておりませんので、緊急画面にてタッチ操作ができる事だけを確認しています。
お客様の中には、動作確認をご希望されない方もいらっしゃいますので、可能な限りお客様のご意向に沿う形で対応させていただきます。
データの取り出しさえできればというニーズもございますので、そのような場合には起動状態のみを確認してのご返送となります。
※バックアップ操作に必要の無い機能についての保証はいたしておりません。
お客様ご自身でバックアップ操作できる状態で返却
今回ご紹介したiPhone11のデータ復旧は無事に成功となりました。
お客様が一番にご希望されておりましたメモ帳のデータも無事にバックアップを取っていただける状態でのご返却が叶いました。
iPhone・iPad・Androidのデータ復旧はFIREBIRDへ
iPhoneは精密機器です。
米粒よりも小さなコンデンサーが一つでも壊れると本体は起動しなくなってしまいます。普段のご利用に気を付けていても、日々の充電の仕方・サイクルや落下・衝撃の有無、水没(風呂場での使用など)・内部結露等が原因で突然故障してしまう事もあります。
突然のiPhone起動不良により、保存できていなかったデータを取り出したいというご依頼をはじめ、iPhoneデータ復旧に関するご依頼はぜひともFIREBIRD修理センターにご相談ください。
iPhoneの他、iPad、Androidのデータ復旧、水没復旧などにも対応しております。