不注意で床に落とすなどしてiPhoneの画面のガラスが割れてしまったというのはよくある話です。ちなみに、ガラスに軽いヒビが入った程度なら、修理なしでもタッチパネルは正常に近い反応をするはずです。しかし、だからといって、そのまま放置するのはおすすめできません。本記事ではその理由と、タッチパネルの修理は自力で行えるのかという問題について解説をしていきます。
タッチパネルのガラス割れを放置できない理由
iPhoneの画面を割れたままで放置していると、さまざまなリスクが生じます。たとえば、画面の損傷だけに留まらず、液晶や内部の故障につながる可能性が高くなるというのもその一つです。なぜなら、画面が割れているということは、端末内部がむき出しの状態になり、本来備わっているはずの保護力を失っているという事実を意味するからです。そして、外傷だけでなく、内部まで故障が広がってしまうと、それだけ修理費もかさんでしまいます。
また、指を傷つけるおそれがあるというのも大きなデメリットです。割れたガラス窓などにうかつに触ると、皮膚が切れて出血してしまうことがありますが、割れたタッチパネルもそれと全く同じ状態です。ひびの入ったタッチパネルの表面は鋭くささくれ立っており、その上で指をスワイプさせれば、当然、切り傷を作るおそれがでてきます。それに、血液が割れ目からiPhone内部に侵入すると、新たな故障の原因にもなりかねません。さらに、表面がささくれ立っているので、画面を触ることで微粉を撒き散らしてしまいます。微粉が体内に吸収されれば、健康面にも悪影響を与えてしまいます。しかも、自分だけではなく、周囲の人間まで巻き込んでしまうのです。
その他、見逃せないのが操作性の低下です。画面が割れていると当然、タッチパネルの反応が悪くなります。特に、画面を押し込むタイプの操作をすると、どんどんひび割れが広がってまともに使えなくなりますし、下手をすると、電話やメールといった基本操作すら出来なくなるといった事態にもなりかねません。そこまでいかなくとも、スマホの操作が思うように出来ないというのは不便であり、かなりのストレスです。ちなみに、故障の拡大は再利用や売却の際に大きく響きます。最悪の場合は買取してもらえないということになりますし、買取ってもらえたとしても買取価格の大幅減額は免れないところです。
液晶画面は自分で直せる？
タッチパネルのガラスが割れたiPhoneを修理に出すと、当然費用がかかります。それがもったいないと考えるのなら、自分で直す方法がないわけではありません。ただし、ある程度の知識と技術は必要ですし、画面以外の故障があった場合は修理自体が不可能です。それに、一度自分で修理してしまうと、正規店で修理を受け付けてもらえなくなります。つまり、すべてが自己責任なのです。その点を踏まえて、本当に自分で修理するのかどうかを決めるようにしましょう。
まず、修理のために用意するものとしては、「修理キット」「外したねじを留めておくシートとテープ」「精密な作業用のヘラ」などが挙げられます。また、修理の大まかな手順ですが、最初に、万が一のケースを考えてバックアップを取るようにしましょう。そのうえで、電源をオフにし、アクセサリーを外してSIMカードを抜いておきます。次に、ドライバーを用いて底面のねじを外していくのですが、その際に重要なのがねじの保管方法です。iPhoneには大小さまざまなネジが用いられているため、一カ所にまとめて保管したのでは、どれがどこのねじかわからなくなってしまいます。そこで、シートにネジ受けの場所を示す番号を書き込み、その番号の上に該当するねじを置き、動かないようにテープで留めておくのです。
ネジをすべて外し終われば、吸盤を使ってディスプレイを持ち上げ、ディスプレイと本体をつなぐケーブルを外します。さらに、ディスプレイ上部の部品、ホームボタン、バックプレートも順番に外していきます。あとは、新しいディスプレイに外した部品を移植し、本体に取り付ければ完成です。ただ、これはあくまでも一般的な方法であり、具体的な手順は機種によっても異なります。
迷ったらプロに任せるのが1番！
腕に自信のある人なら、自分で修理してみるのも一つの手です。それに、自分で修理を試みたあとでもAppleストア以外のスマートフォン修理店なら対応をしてくれるはずです。ただし、ちょっとでも難しいと感じたのなら、無理はせずにプロの修理士に任せるようにしましょう。素人の場合はどうしても見落としや失敗などをしてしまいがちなので、やはり、技術面で信頼のおけるプロに任せるのが安心です。
